広島県は温暖な気候と肥沃な土地に恵まれ、豊かな自然のおかげでたくさんの人々の生活を潤わせてきました。
 しかしながら、農作物の輸入自由化による商品の価格低下や農山漁村の高齢化にともなう労働力の不足により、
先祖伝来の田畑や瀬戸内海特有の石垣段々畑も、手入れが行き届かず荒廃が進んでいます。
これらの田畑や段々畑は農作物や果樹を育むとともに、土砂災害などの自然災害を防ぐ役割も担ってきました。
 また、海外からの輸入作物は最近の報道でも明らかなように、国内のものとは品質も基準も異なり、
自然豊かな国内で育った農作物が見直され、多くに市民が無農薬や自然栽培、自己栽培に大きな関心を持っています。
 本法人は、一般の市民が自然とふれあい、野菜や果樹を自分自身で育てて収穫するという機会を提供すること、
また、みなさんに自然の実りを実感し、身体によいものを育て食する喜びを体験していただくこと、
そして、その活動が農山漁村の活性化や田畑・段々畑の保全も推進することを目的にしています。
 豊かな日本の国土の保全と農山漁村への労働力の提供、そして田畑や段々畑をわれわれの子孫へ財産として残していくために、
特定非営利活動促進法に基づく法人格を取得し、活動基盤を確実なものとするために本法人を設立しました。

              特定非営利活動法人 広島エコ果樹菜園 代表理事 川崎博行